ブログでフラッシュ戸について少し触れたのでまとめてみたいと思います。
木製建具は大きく分けると以下の二つに分類されます。
①框戸(かまちど)
②フラッシュ戸
見た目では分かりにくいものもありますが、
大抵は区別できると思います。
ではその違いを見ていきたいと思います。
框戸
框戸は戸の周囲に「かまち」と呼ばれる材料(基本的には無垢材)
を組んで、その中に板をはめ込んだもの
建具職人が、ほぞ等を加工し、しっかりと組み上げるので
重厚なイメージになります。
鏡板の代わりにガラスや組子など入ることもあります。
鏡板やガラス・組子のデザインなどを工夫すると
和風洋風どちらでも対応可能です。
フラッシュ戸に比べると高価な場合が多いです。
弊社での框組戸を見てみましょう
フラッシュ戸
基本的には骨組み(芯材)を組み
その両面に仕上げ面材を接着剤で貼り付けた
框・組子の無い戸のことです。
合板が普及してきてから、フラッシュ戸が普及しだしたので
比較的歴史は浅いです。 現在ので生産量はフラッシュ戸の方が圧倒的に多いと思います。
ちなみに「どこでもドア」はフラッシュドアですね
きっと、組子の間にメカニックなものが埋め込まれていると思います
仕上げ面材といっても豊富な種類があります。
代表的なものを上げてみます。
*塩ビシート化粧板・・・大手メーカーなどは主にこれです。
*突板・・・ベニヤの基材に薄い板(丸太を桂剥きにした材で0.8mm程度)を貼り付けたもの
表面に見える部分は無垢材になるので、経年変化も楽しめます
*無垢板・・・6mm~9mm程度の板を使用したもの
重量感が出るので框組に近い雰囲気が出ます
費用も同じく高くなる傾向ですが、
仕上げ面の厚みや質感は他のフラッシュ戸には無い仕上がりになります。
*その他・・・和紙貼や左官仕上げなども
特殊な仕上げになるので、協力してくれる施工者を探す必要あり
(左から 黒谷和紙貼 デコリエ仕上げ 漆喰仕上げ)となっています。
ひとえに木製建具といっても様々ありますね。
襖や障子なども含めると種類はまだまだたくさんあります。
ありすぎて迷いますが、あなたならどの建具が好みでしょうか?
家の中で意外と見える面積が多い建具
見せるところ、そうでない所などを、
考えながら場所ごとにテイストを変えてみるのもありですね。
まとめると
框戸・・・和洋問わず採用でき、長寿命(金物の劣化はある)
古民家再生などにはもってこいの戸、
古建具を再利用してみるのもいいと思います。
デザインや樹種などこだわりだすと、高価になる傾向
フラッシュ戸・・・現在主流の建具、価格は比較的押えられるが
面材や採光など、設計の自由度は幅広く
個性を出すことが出来ます
こだわりが増すほどに、費用は増加傾向
建具までこだわれると、家の完成度・統一感は一気に上がります。
ぜひ一度検討してみてはいかがでしょう。
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